こんにちは!
トレーナーの若木です!
今回はシクロクロスについて語りたいと思います。
シクロクロスとは
シクロクロスはフランス発祥と言われ、冬のロードバイクのトレーニングの一環として始まったと言われている競技種目です。
シクロクロスという名前自体はフランス語の発音ですが今や世界大会も開催される程の人気種目でもあります。
シクロクロスはこんな競技!
競技になっているということで国際的な公式ルールもあります。
一周2.5kmから3.5kmの短めのコースを何周も周回します。
トップで回って来た選手のラップタイムを元に1時間近くになる周回数を競技中に設定します。
その周回数を早くこなした選手が優勝、というルールです。
コース内容は、オンロード、オフロードはもちろん、フェンス、急斜面、階段などが設定されていてバイクに乗ったままでは完走できないようになっていて、体力だけでなくオフロードでバイクをコントロールするテクニックも必要になってきます。
最大の特徴は、そのコースをロードレーサーのような外観のバイクで走るという所にあります。
出典:Youtube/ UCI
シクロクロスモデルの特徴
ぱっと見の外観はロードバイクと似ているシクロクロスモデルの自転車。具体的な特徴を見ていきましょう。
ロードバイクと共通する部分
・フレームの基本的な形状
・ホイールサイズ
・ドロップハンドル
・コンポーネント
・フレームの素材は「アルミ」「クロモリ」「カーボン」等・・・ロードバイクと同じ
これらの特徴は、ロードバイクに比べ全く同じというわけではないもののロードバイクとほぼ同じ構成、あるいは互換性のあるパーツが使用されています。
次にシクロクロスならではの特徴を確認していきましょう。
ブレーキは「ディスクブレーキ」もしくは「カンチレバーブレーキ」
シクロクロスモデルの大きな特徴としてブレーキが挙げられます。
ロードバイクのようなキャリパーブレーキはシクロクロスにおいてはほとんど使用されていません。
オフロードを走った際に泥が詰まったり、冬期の場合は雪が詰まってしまうため、リムとは別にローターのあるディスクブレーキや少しでもブレーキシューとリムの間のクリアランス(隙間)が大きいカンチレバーブレーキが使用されます。
●ディスクブレーキ
●カンチレバーブレーキ
”かつぐ”ことも考えての「フレーム設計」
シクロクロスの競技中はバイクに跨って走行するだけではありません。
時にはバイクから降りてバイクを担いで障害物を超えたり、階段を駆け上がったり駆け下りたりもします。
そんな時にフレームに使用しているパイプが円形だと滑ってしまい、つかみにくかったりします。
こちらのシクロクロス専用設計のフレームのように表面積の広い形状をしているだけでホールド感もアップします!断面は3角形のおにぎり形で、円形よりも手にフィットするよう設計されています。
走破性も考慮した「タイヤの種類と幅」
ロードバイクでは700c×22-28c程度のタイヤが、一般的ですが、これらはオンロードでのスピード重視のタイヤです。
シクロクロスではスピードも重要ですが、それ以上にオフロードでの走破性能が重要視されます。
フロントのチェーンリングはシングル
荒れた路面など様々な路面を走る競技のシクロクロス。
チェーントラブルを少しでも減らす為に、シングル化(変速なし)しているモデルも少なくありません。フロントディレイラーがなければワイヤーも省略でき、取り回しもシンプルにできる利点もあります。
「グラベルロード」や「マウンテンバイク」とどう違うの?
ここまで見てきたようにシクロクロスは”オンロードもオフロードもこなすためのバイク”という点では「グラベルロード」や「マウンテンバイク」といったカテゴリーと共通している点もあります。それぞれの違いを見ていきましょう。
競技種目ではない「グラベルロード」
シクロクロスが競技なのに対して「グラベルロード」はツーリングなどの楽しみ方のカテゴリーになります。シクロクロスは車体パーツなどに規定などがありますが、グラベルロードは自由な設計になっています。
また、タイヤ幅も規定に縛られる必要はありません。シクロクロスの規定は33mmなので、市場でも多く販売されている35Cのタイヤはこれを超えていますのでグラベルロードなどに向いたタイヤと考えて良いでしょう。
自然を楽しむには「マウンテンバイク」
シクロクロスはオンロード、オフロードのどちらも走りますが基本的には競技なのでレース用に設計されたコースでの走行がメインです。
対してマウンテンバイクには”トレイル”や”クロスカントリー”などのカテゴリーに代表されるように「より自然の中で楽しむ」という色合いが強くなってきます。